雑誌インタビュー

『国際協力キャリアガイド 2026』

巻頭インタビュー:国際協力の新時代

ジャカルタ・ジャパン・クラブ 福田 藍さん

派遣先:在インドネシア日本国大使館

2021年8月~2024年8月

親日国インドネシアでの邦人支援

 昨年10月から、インドネシアの首都ジャカルタとその周辺地域を対象とした商工会議所兼日本人会「ジャカルタ・ジャパン・クラブ」で事務局次長を務めています。

 私の担当業務は日本人会の総括と商工会議所向けの広報文化で、大使館と連携して安全情報などの告知や図書館の運営、在留邦人のためのクラブ活動支援やイベントなどを実施しています。

 インドネシアは親日国として知られ、日本語学習者数が世界第2位で、国民は日本文化に親しんでいます。在留邦人の方々にも暮らしやすい環境ですが、より安心かつ充実した生活を送れるように支援することが私の仕事です。

バティックの専門知識を活かして

 現在ジャカルタで働いているのは、日本大使館で専門調査員を務めたときの経験が大きく影響しています。

 工芸を専攻した学生時代に伝統的な染め布「バティック」を研究していたので、その専門性を活かし、日本大使館の経済部にいた方の発案で、一緒に2023年8月から始めたのが「大使館バティック・プロジェクト」でした。これは、大使館オリジナルの桐と桜をあしらったデザインのバティックを作り、伝統工芸への敬意を表しながら外交活動にも役立てるというもの。日系企業の駐在員も日常的にバティックを着ていることから、これがきっかけになって相手との話が弾み、現地職員をはじめインドネシアの方々にも喜んでいただくなど、予想以上のうれしい反響がありました。

 私が携わった広報文化外交の仕事は、インドネシアで日本文化を発信するのが主でしたが、一方向ではなく双方向であることに意義があり、この大使館バティックのように、私たちがインドネシア文化を楽しんだり取り入れたりする姿勢そのものが交流を深め、相互理解の一歩になることを感じました。今後も引き続き、両国をつなげる活動に貢献したいと思います。


福田さんのデザイン画

木型と実際にプリントされた布地

プリントされたのは3色

文化交流が築く未来

 専門調査員の経験から、文化を通じた交流も国際協力になり得ると感じました。大使館では文化全般、また日本語教育や留学関係の業務などに従事していましたが、在外公館だからこそ出会える方々とのネットワークがは、今なお活かされる財産だと感じています。

 住めば都という言葉がありますが本当にその通りで、最初は迷いがあっても飛び込んでみれば、そのなかで出会う人間関係や価値観がどんどん広がっていくと思います。

『国際協力キャリアガイド2026』より転載

『国際協力キャリアガイド 2024-25』巻頭インタビュー 平田民子さんの記事はこちらから。


上部へスクロール