派遣員 フランス大 小林碧さん
フランス共和国

一般事情
フランス共和国
人口:約6,837万人(2024年1月1日、フランス国立統計経済研究所)
面積:54万9,134平方キロメートル(本土、フランス国立統計経済研究所)
首都:パリ
言語:フランス語
宗教:カトリック、イスラム教、プロテスタント、ユダヤ教等
外務省HPより

プロフィール
氏 名:小林 碧さん
赴任公館:在フランス日本国大使館
職 種:派遣員
在職期間:2019年3月~2021年3月
*ご赴任前は何をされていましたか?簡単に教えてください。
東京外国語大学国際社会学部に在籍しており、休学して在外公館派遣員として赴任しました。
*帰国後のご状況を教えてください。
帰国後は大学に復学し、1年間の学生期間を経て新卒採用でIT系企業に入社しました。2年ほどシステムエンジニアとして働いた後退職し、2024年9月に配偶者ビザでフランスに移住しました。現在は現地のBIO(オーガニック)スーパーマーケットで店員として働いています。
*派遣員制度はどのようにお知りになりましたか?
大学から在外公館派遣員事業の説明会の案内があり、たまたまこの説明会に参加したのがきっかけです。
*派遣員を希望した理由は何ですか?
当時私はフランス留学から帰国した直後で、就職活動の準備をする中で将来はフランスやフランス語に関わる仕事をしたいと思っていました。そんな時に在外公館派遣員事業の説明会に参加し、自分のフランス語能力を生かして日本の外交事業に携わることができるという点に惹かれ、応募することに決めました。
*担当事項・業務内容等、実際に現地でされていたお仕事について教えてください。
私はロジスティクス支援班と言う部署に配属となり、そこで主に空港での出入国支援やホテル手配などの出張支援業務を担当していました。私が派遣された2019年はフランスがG7会合のホスト国だったため、この期間とその前後に多くの出張支援業務が発生しとても忙しかった記憶があります。他方で任期2年目に入った2020年はコロナウイルス流行による世界的なパンデミックで出張支援業務が激減したため、応援要員として領事部で一般の方からの問い合わせ対応をしました。


*実際に経験されて、派遣員の魅力はどんなところだと思いますか?
派遣員の魅力は各業界のプロフェッショナルの人と仕事をする機会がある点だと思います。派遣員の仕事は大使館員、本省職員、ホテルや空港の担当者等、多くの人との関わりがあります。私は社会人経験がないまま赴任したため、経験豊富なステークホルダーの方々からプロとしての仕事の仕方を学べたのが自分にとってとても価値のある経験でした。またこれらの出会いを通して人脈を広げていくことができるのも派遣員の魅力の一つだと思います。
*今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。
留学生、派遣員としてフランスで生活していた際、環境問題やアニマルウェルフェアに関心がある方との出会いや、社会システムとしてエシカルな暮らしをしやすい(プラスチックフリーの製品が多い、レストランでベジタリアン・ヴィーガン向けのメニューがあるなど)点を通じて、自分自身も環境問題や社会問題是正のために行動したいと思うようになりました。このような背景から現在はBIO(オーガニック)スーパーマーケットでフルタイムの店員として働いています。これからは有機農業、植物療法などの知識を深め、これらを周りの人と共有していくことで環境、人、動物に優しい世界の実現に貢献していきたいと思います。
*派遣員を目指す方へメッセージをお願いします。
派遣員として過ごした2年間は日本の顔である大使館の一員として過ごした2年間でもありました。時には日本とフランスの文化の違いに板挟みになったりしつつも、常に国際政治情勢についてアンテナを張り、「フランス文化、言語に通ずる日本人」としてフランス側関係者とのコミュニケーションを担った日々はとても充実していて、思い出深い経験になりました。派遣員の仕事は大変なこともありますが、今後にも続く出会いがあり、多くの学びや気づきを得られることと思います。ぜひご自身のやりたいこと、目的をもって一歩を踏み出してみてください。